ワインとターンテーブルの夜 1

PAP_0016

アナログレコードを鳴らすと同じ楽曲、音源でもCDとは別物に聞こえる事があり少し不思議仁思っていました。CDに音源を移す時にカットされる音源があるようなのです。アーティストのボーカルの息ずかい、楽器を扱う操作音などのエモーションや、臨場感は断然アナログレコードのほうがレコーディング当時のままの情景が奏でられる気がします。

写真のアルバムはかつて全米ゴールドディスクに輝いたエアロスミスのROOKS。初めて聞いたのはまだ10代のころ。だからある時までこのアルバムを聞くとガソリンとオイルの匂いを必ず思い返していた。それが三年前の冬、妻がワインセミナーに参加するため運転手として会場の軽井沢プリンスホテルについて行き、妻がセミナー受講中にわたくしは一人1906に開業した国の重要文化財 旧軽井沢の旧三笠ホテルに400円の入館料を支払い、オフシーズンのためか貸切状態で館内を観てまわりました。重厚な名建築とクラシカルエレガンスの空気に包まれた館内で一人、ここでワインを飲んだらさぞ美味しいだろうなぁ・・・ と妄想していたら心に響いてきたのがアナログレコードプレイヤーに奏でられるこのROOKSでした。高原のリゾートホテルにアナログレコードプレイヤーの状景と深く豊かな音に包まれて、凝縮感のある赤ワインが森の旧軽井沢に合いそうな気がします。以来 ROOKSを聞くとかならず旧軽井沢の三笠ホテルを思い出します。